2017年 12月 29日
昭和12年当時の地図帖 |
その中に昭和12年に<大阪朝日新聞社特撰・世界現勢解説地図>なるものがありましたが、それは要は日本が中国東北部の満州を日本に併合して満州国という傀儡国家を打立て、それを東洋平和の要として位置づけて、さらにその権益を拡大すべく中国にその触手を伸ばしつつあった時期に発行されたものでした。
昭和12年と言えば、すでに南樺太、朝鮮半島、台湾、南洋諸島を日本領としてその支配下においていた日本ですが、昭和6年9月8日満鉄本戦を爆破し、これを口実に軍を派遣し中国東北部の満州を占拠し、昭和7年3月にはこの地に満州国なる傀儡国家を打立て日本領としていました。
この状況で収まっていればまだ良かったのでRすが、その後の日本政府の優柔不断と軍部の横暴から中国方面への軍事圧力と進攻を止めることが出来ず、中国の抗日勢力との抗争が泥沼化するとともに激化し、ついにはあの忌まわしい太平洋戦争へと突入してしまった日本でしたが、この地図が発行された昭和12年という時期は、ここで線線を拡大することを思いとどまることも出来た時期でもあっただけに、その後の日本を左右する大きな分岐点であったように思えます。
by rondoharmonia
| 2017-12-29 12:27
| 哲の雑記帖(トピックス)