2015年 07月 30日
2020東京五輪の「エンブレム問題」 |
特に漢字等と違って、もともとアルファベットはシンプルなつくりの記号文字であるだけに、シンボリックに扱えば扱うほど類似性が高まる傾向があるのは否めませんし、世界中のグラフィックデザイナーが日々の仕事としてものすごい量のロゴデザインを制作している現実を思うとき、このような問題が出て来るのは避けられないと思います。
でも、テーマがオリンピックのエンブレムですからそのステージの大きさ、高さは桁違いなだけに簡単には済まされない事も確かです。
で、問題となっている今回の2020東京五輪のエンブレムとベルギーのリエージュ劇場のそれと見比べてみると、中段のように色彩を除外して形態だけを比較すると,結論としてその発想とグラフィック処理上の類似性はかなりあるとは思います。
もっともずいぶん以前の事になりますが、下段に示したアメリカの「タイム エクティス社」のTとEを組合わせたロゴ(1971年登録)も今回問題となっているようなデザイン処理がなされていて、ほぼ同様な発想があったものと察せられるケースも実際にあるので、そのあたりをどう解釈するかが難しいところです。
by rondoharmonia
| 2015-07-30 17:46
| 哲の雑記帖(トピックス)