日本人人質写真の真偽 |
ユーチューブ上に投稿されたその動画の真偽を巡って「合成されたものだ」とか「いや、ホンモノだ」とか様々な憶測、見方がネット上で飛び交っていますが、何れにせよ、それが事実なら人質となった2人の日本人の無事を祈るばかりです。
ところで、防衛省の佐藤副大臣が個人的見解として「合成写真ではないかという話しも出ている」という趣旨の発言をしているようですが、立場上、軽々にこのような発言はすべきではないと思います。
とは言え、ネット上ではその真偽についていろいろ飛び交っているのも事実なので、私もその動画を何度も見てみたのですが、正直言って偽物合成写真と言えるかどうかは微妙なところだと思います。
と言うのも、ネット上にユーチューブをキャプチングして静止画像としてアップされているものを見ると、例えば人質とされている後藤健二氏の画像をアップしてみると、部分的に赤丸で囲った部分のように画像が極端にアンチエイリアスがかかっている部分があるかと思えば、青紫の円で囲った部分のようにジャギーがはっきり出ている部分があるなど、この画像の他の箇所にも随所にそれが現れており、いわゆる画像を合成する場合の背景にコピー画像を馴染ませる作業を怠ったような結果になっているのはやはり不自然なのですが、これは動画処理の際の画像圧縮ムラ(ブロック毎の)によるものとも思われます。
また、「太陽光は無限遠からなので陰は概ね平行的に見えるはずなので、背景に映っている人物の影が左右で角度が違いすぎるのはおかしい」という見方もあるようですが、広角レンズで撮った場合にはその時の陽射しの角度にもよりますが、このような角度差は映像的には出ることもあるので何とも言えません。
少し差がありすぎるように見えるのは確かですが・・・。
さらに、オレンジ衣装の揺れについても「二人で違いすぎる」という指摘もあるようですが、2人の間にイスラム国の人物が立っているので、風向きがこの3人の並び立つ方向に近い角度で吹いているならこれによる気流の乱れが影響していると見ることも出来ます。
ましてや、人質とされた二人の表情が全く無くて(観光地にあるような顔パネルのように見える)とする人もいるようですが、こんな状況下に置かれているなら当然すぎるくらい当然だと言えるでしょう。
そして、背景の地面の人物の陰は3人の細かな動き(衣装のはためきも含めて)にも対応していることを思うと「これはホンモノかな」とも思えるのですが、どうでしょうか。