2009年 05月 08日
幻の「タウシュベツ」アーチ橋梁 (2005年4月26日撮影) |
大雪山系東大雪の樹海に「湖に沈む幻のアーチ橋梁がある」ということが知られ始めたのは2001年ころだと言われています。このアーチ橋梁は1987年に廃線となった旧国鉄の士幌線が1939年に東大雪の奥深くに位置する十勝三股駅まで開通した際に,音更(おとふけ)川の支流であるタウシュベツ川に架けられたコンクリートアーチ橋梁のことです。
15年戦争が終わった直後の電力不足を補うため、1955年にこの地に発電用人造ダム湖(現在の糠平湖)が建設された際、タウシュベツ橋梁周辺が湖底に沈むことになったため、新たに新線が付け替えられましたが、それにより旧線のタウシュベツ橋梁はそのまま湖の中に取り残されてしまいました。
もともと糠平湖は発電用人造湖だったので季節や発電によって水位が大きく変動するため、アーチ橋梁は夏から秋にかけては水中に沈むことが多く、冬の渇水期?には発電のための湖水利用で水位が下がるため、アーチ橋梁が水中から姿を現すことから「幻の橋」と言われていました。
このタウシュベツ橋梁は、建設当時の戦時下にあった日本の社会経済事情から経費節減と工期短縮のため、コンクリートによる橋梁建設となったもので、全長130mで11連のアーチにより構成されており、古代ローマ遺跡を思わせるその優美な姿は大雪山系の自然景観とも調和しています。
けれども水没を繰り返しているため橋梁の劣化が激しく、その保全が望まれているものの、それも不可能なので結局は崩壊するにまかせている状況にあります。あと何年この姿を見ることができるのでしょうか。
15年戦争が終わった直後の電力不足を補うため、1955年にこの地に発電用人造ダム湖(現在の糠平湖)が建設された際、タウシュベツ橋梁周辺が湖底に沈むことになったため、新たに新線が付け替えられましたが、それにより旧線のタウシュベツ橋梁はそのまま湖の中に取り残されてしまいました。
もともと糠平湖は発電用人造湖だったので季節や発電によって水位が大きく変動するため、アーチ橋梁は夏から秋にかけては水中に沈むことが多く、冬の渇水期?には発電のための湖水利用で水位が下がるため、アーチ橋梁が水中から姿を現すことから「幻の橋」と言われていました。
このタウシュベツ橋梁は、建設当時の戦時下にあった日本の社会経済事情から経費節減と工期短縮のため、コンクリートによる橋梁建設となったもので、全長130mで11連のアーチにより構成されており、古代ローマ遺跡を思わせるその優美な姿は大雪山系の自然景観とも調和しています。
けれども水没を繰り返しているため橋梁の劣化が激しく、その保全が望まれているものの、それも不可能なので結局は崩壊するにまかせている状況にあります。あと何年この姿を見ることができるのでしょうか。
by rondoharmonia
| 2009-05-08 00:22
| 北の大地から